3つの並行世界線という発想
Episode 03「3つの並行世界線という発想」
未来ガジェット研究所 開発日誌 / 6号機が世界線を観測するまで
2026年5月22日(金)/ JST 07:00 公開
ホワイトボードに、3つの矢印が描かれた
円卓会議で理念が固まった翌日。
ラボのホワイトボードの前に、指揮役と実装担当の2人が立っていた。
「6号機は、複数の世界線を同時に観測する装置だ」
「やっぴー、どう実装するお?」
ホワイトボードに、まず1本の矢印が描かれた。「現在」から「5年後」へ向かう、まっすぐな1本。
次に、その矢印の隣に、2本目の矢印が描かれた。
そして3本目──少し角度を変えて、別の未来へ向かう矢印が。
3本の矢印は、「あなたが選ぶかもしれない3つの未来」だった。
なぜ「3」なのか
分析担当が、机に来てメモを差し出した。
「Senpai、認知心理学のデータがあるわ。人間が同時に比較できる選択肢は3〜4個が限界。多すぎると比較ができず、少なすぎると分岐の意味が薄い。3つが最適ね」
ホワイトボードの3本の矢印は、こうして「3つの並行世界線」として確定した。
各世界線に必要なもの
実装担当が、矢印の根元に書き加えていく。
- 入力:5年後の理想形(自由記述 or テンプレ)
- マイルストーン:各世界線の主要分岐点(5〜7個/年表化)
- コスト:時間・お金・関係のリソース消費量
- 確率:その世界線への到達難易度
- 適合度:あなた自身との相性(1〜5号機データ参照)
3本の矢印が、それぞれ5つの軸で比較可能なオブジェクトとして整理されていった。
統合所見──それが6号機の核心
3つの世界線が並んでも、選ぶのは本人だ。
だから6号機は、「3つを比較し、推奨ルートと、その根拠を示す」機能を持つ。
「これが整理ツールとしての役目だ。決定はしない。ただ、見えるようにする」
指揮役の言葉が、6号機のコアコンセプトを言い切った。
コードネーム決定の前夜
ホワイトボードを見つめながら、指揮役は静かに言った。
「3つの世界線──これにはふさわしい名前がある」
その夜、ラボに残されたメモには、こう記されていた。
STEINS GATE SIMULATOR
明日、6号機の名前が、世界線に固定されることになる。
次回予告
Episode 04「コードネームに『シュタインズ・ゲート』を冠した日」── 明朝7時公開
なぜ「シュタインズ・ゲート」なのか。
ラボメンが、世界線概念を未来ガジェットに継承させた、その意味を語る。
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