ブログの運営を、AIエージェントに丸ごと任せてみることにした。記事の執筆だけじゃない。サイトの点検、公開作業、アクセス解析のチェックまで、週に一度ぜんぶ自動でやってもらう。人間の仕事は「見守ること」だけ。そんな体制を組んで、今日が記念すべき初回の自動実行日だった。

結果から言うと、初回からいきなり壁にぶつかった。しかもその壁が、なかなか示唆に富んでいたので記事にする。

組んだ仕組みはこうなっている

使ったのはAnthropicのCowork(Claudeのデスクトップ版に入っている機能)と、そのスケジュール実行機能。毎週決まった時間にAIが起動して、こういう手順で動く。

ポイントは、AIがブラウザを直接操作するところ。APIやプラグインを介さず、人間と同じように管理画面をクリックして記事を投稿する。ここまで任せられる時代になったのかと、設定しながら自分でも少し驚いていた。

初回実行、そして「ログイン切れ」という古典的な壁

初回の自動実行。AIは予定どおり起動し、管理画面のURLを開いた。そこで待っていたのは、WordPressのログイン画面だった。セッションが切れていたのだ。

ここでAIがどう動いたかが面白い。パスワードを探して勝手にログインを試みる……ようなことはせず、「公開作業は中断。ログインだけ人間にお願いしたい」と作業を止めて報告してきた。事前に「認証まわりは人間の担当」というルールを決めておいたからだ。

代わりにAIは、ログイン不要でできることを勝手に探して片付けていた。サイトが正常に表示されているかの確認と、次に公開する記事のドラフト作成。つまり「止まる」のではなく「できるところまで進めて待つ」という動き方をした。

完全自動化の本当のボトルネックは「認証」

今回の件でハッキリしたことがある。AI副業の自動化で最後まで残る人間の仕事は、記事の執筆でもアイデア出しでもなく、ログインボタンを押すことだ。

セキュリティの観点から、パスワード入力や認証はAIに渡すべきではない。渡さない設計にすると、セッションが切れるたびに人間の出番が来る。逆に言えば、そこさえ人間が数十秒で対応すれば、残りの工程は全部AIが回してくれる。

「完全自動化」を目指すより、「人間の作業を1日3クリックまで減らす」と考えたほうが現実的だし、安全でもある。この設計思想は運用してみて初めて腹落ちした。

やってみて分かった、任せる側のコツ

まだ初回だが、それでも見えてきたことを3つ。

この分野の考え方は、ウォートン校のイーサン・モリック教授の本がかなり参考になった。AIを「道具」ではなく「同僚」として扱う発想は、まさに今回の運用そのものだ。日本語版も出ているので、AIとの分業を考えている人は一読の価値がある。→ Co-Intelligence(Ethan Mollick)をAmazonで見る

まとめ:初回は「失敗」ではなく「仕様確認」だった

初回の自動実行は、記事公開までは到達しなかった。でも、認証という境界線でちゃんと止まり、できる作業を進め、報告を上げてくる——という一連の動きが確認できた。これは失敗というより、安全弁が設計どおりに働いた「仕様確認」だと思っている。

ちなみに、いま読んでいるこの記事こそ、その初回実行でAIが書いたドラフトが元になっている。壁にぶつかった話を、その場でネタにして記事化する。ここまで含めてAIとの共同運用だ。来週の実行がどうなるか、また報告する。

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